ごあいさつ

「びょういんあーとぷろじぇくと」は、病院という、ある意味では閉ざされた空間で、そこに関わる多くの方へ心の栄養、癒し、励ましの役割を担えるということを「絵を飾る」ことではなく「展覧会を企画する」ということではじめた、画期的な試みだったと思います。鑑賞されることを前提としない作品を、鑑賞されるという方向に、しかも心や体に支障のある方や、それを支えている方々、つまり命と向き合わざるを得ない方たちを対象に展示しています。このように前例のない、見る人を限定した展覧会を続けてこられたのは病院側とスタッフが手探りで、知恵を出し合い、企画、広報、設置等を行ってきたからだけではなく、見てくださる側が、共感という形で作品の向こう側と繋がったことに他ならないでしょう。皆様のおかげで、様々な形の「びょういんあーとぷろじぇくと」という企画を開催し、様々な形の企画がありましたが、一貫して変わっていないのは、「びょういんあーとぷろじぇくと」は、必要なところへアート作品を「贈り物」として届ける、という形を継続していることです。

この度は「黒い森美術館」様より2016年度「良い木を植えたで賞」を頂き、感謝すると同時に、アート作品を展示するということは、展示する側の思いや発信という時代から、鑑賞する側の思いや発信も含めて「繋がる」ことで変化していく、今はそんな節目にいるのではないかと強く感じるようになりました。

これからも多くの方と「びょういんあーとぷろじぇくと」を通して繋がっていけることを願い、展示させていただく病院側のスタッフの方、多くの病院に関わる方のご理解とご協力に心から感謝申し上げます。

展覧会・活動

「びょういんあーとぷろじぇくと」は、心身にさまざまな障がいや病を抱えた人たち、心に傷を負った子ども達にとって、療養環境が、明るく、文化的なものになるよう、さらには、展示される病院の患者さんやその家族、療養環境も視野に入れた取り組みです。

病院をはじめとする療養施設でのアートの設置、ワークショップ、レクチャー、コンサートなどによって、アートが持つ“こころに働きかける力”を伝えられたら。活動には、そんな願いが込められています。

展覧会・活動は、病院の特性、地域性を活かした内容となるよう、プロジェクトスタッフと病院担当者が相談しながら企画しています。

びょういんあーとぷろじぇくと
メール hospitium@hinoma.com
facebook www.facebook.com/Byouinatopurojekuto


企画・スタッフ・アーティスト

會田 千夏 Aita Chinatsu
子供の頃は小児喘息を持っていて、幼稚園や小学校は休みがち。部屋でいつも絵を描いていました。外遊びも一人で家の周りの草むらにしゃがみこんで虫を見たり、草花を摘んで一人ままごとをしたり。不思議な話が大好きで、ある日本伝承の妖精の好物が「新鮮な朝露」だという話を聞いて、なんて素敵なんだろう!!と、朝露の味を想像したりしていました。大人になっても変わらず部屋で絵を描いている今、不思議と子供の頃に興味を持った生き物や不思議な存在に心を掴まれたままです。
作品を描きながら思うことは、生命や自然は、確かに自分の内側にあると感じることです。私にとって魅力的な生き物や妖精たちの世界は、それら自体が生命の塊であり、すでに自分の中にあるからなのだと思うようになりました。外側ではなく、内側にある。作品を見てくださる方々にも、それぞれの内側にある何かを感じてもらうことができたら、とても嬉しく思います。
2011
札幌美術展 Living Art ―日常― やさしさはそばに 札幌芸術の森美術館(札幌)
2013
會田千夏個展 "portrait"(不忍画廊 / 東京)
會田千夏個展 "from the forest"(ギャラリーRetala / 札幌)
2014
Sprouting Garden-萌ゆる森-(札幌芸術の森、佐藤忠良記念子どもアトリエ)
2015
"from the forest"…continuation(アートホール東洲館 / 深川)
ハルカヤマ藝術要塞2015(春香山 / 小樽)
石垣 伯江
石垣 わかな
伊藤 幸子 Ito Sachiko
形あるものすべてにいのちがあり、時を重ね経てやがて還っていきます。それぞれにしかない時間を過ごし、これまで見てきたもの、感じてきたものから私のつくる形を通して一人一人の物語を創って観てほしいと思います。
2010
JRタワー・アートプラネッツ2010(札幌プラニスホール)
2011
具象彫刻30人展ー北の作家たちー(本郷新記念札幌彫刻美術館)
2014
Sprouting Garden「萌ゆる森」(札幌芸術の森)
セブン ストーリーズ(本郷新記念札幌彫刻美術館)
2015
ハルカヤマ藝術要塞(2013年より参加 小樽市春香山)
2016
個展(ギャラリーミヤシタ / 札幌)
他、個展、グループ展多数、北海道美術協会(道展)彫刻会員、北海道教育大学札幌校美術科彫塑専攻卒業
上嶋 秀俊 Ueshima Hidetoshi
私たちの毎日は、誰もが人間が作ったものに囲まれ生活している。それらは、便利であったり、少しばかり私たちが楽に生活できるものなのかもしれない。 だが、それと同時に見えなくなってしまっているものも多いのだと思っている。一日の太陽の動きとともにも多くの命が呼吸をし、少しばかり変化している。そうした自然のサイクルと私たちの生活のサイクルがともにいられることを願っている。HP:HIDETOSHI UESHIMA
1966
北海道小樽市生まれ
1991
東京造形大学 デザイン学科 卒業
2014
Our Place~歩く・感じる・考える、私たちの生きる場所(本郷新記念札幌彫刻美術館)
びょういんあ~とぷろじぇくと企画「silent breath」上嶋秀俊 展(札幌ライラック病院 )
上嶋秀俊 bloom(六花亭 福住店)
2015
第18回セルヴェイラ国際アートビエンナーレ(ポルトガル)
ハルカヤマ藝術要塞2015(2011年より参加)
2016
つながろう2016 Hard/Soft / チ・カ・ホ(札幌駅前通地下歩行空間)
New Point vol.13 / 大同ギャラリー(2010年より参加)
上嶋 ミカ Ueshima Mika
栄口 真子 Sakaeguchi Mako
小川 豊 Ogawa Yutaka
自然から受け取った風の揺らぎに委ねて、心のひだを表現してみました。 生きる事は何か、この世とは何か、なぜこの世に生まれたのか、様々な試練を与えられ、喜怒哀楽を経験し、タブローを通して心のひだを探っています。
1979
北海道小樽市生まれ
2011
現代美術の展望「VOCA展20111-新しい平面の作家たち」(上野の森美術館・東京)
社団法人 北海道文化財団アートスペース・アルテボルト(札幌)
2012
六花亭 福住店(札幌)
札幌時計台ギャラリー 個展(札幌)
2014
小川豊 佐藤孝之 二人展「心」茶廊方邑(札幌)
2016
FABULOUS WALL Yutaka OGAWA(札幌)
小山 めぐみ Koyama Megumi
この町の光、匂い、風 あなたの目にはなにが映っていますか?
広い世界につながっているようでつながっていないこの町。狭い世界のようで世界に広がるこの町。矛盾したこの町は心地が良い。 あなたのふるさとはいつも温かい。少し立ち止まって風を感じたい。
1967
北海道札幌市生まれ
1987
北海道デザイナー専門学院インテリアデザイン科卒業
2007
DanZa/ ギャラリーカフェ チャオ
2008
DanZa2/ プチレストラン ぱーとなー
2011
創作グループむすびめ展(さいとうギャラリー / 札幌)
2013
創作グループむすびめ展2(さいとうギャラリー / 札幌)
えれめんと 個展
2015
グループむすびめ展3(さいとうギャラリー / 札幌)
2007年から現在に至るまで、個展やグループ展で発表を続けている。和紙好きの趣味がこうじて和紙を使った作品を作っています。最近は造形的な作品の制作をしています。
佐藤 綾香 Sato Ayaka
佐藤 隆之 Sato Takayuki
紙の蝶と真鍮ワイヤーのウサギを作りました。私が子供のころ見ていた、どこまでも続くタンポポの草原にモンシロチョウやアゲハチョウが群れになり飛んでいた風景をインスタレーションしました。
1971
北海道音威子府生まれ
2015
鴨々川ノスタルジア ワークショップ
さっぽろアートステージ
ギャラリー楓(北広島)個展
きのとやDAIMARU札幌店 個展
フィール旭川 個展・ワークショップ
2016
第6回☆えべつ脱原発芸術祭2016(ドラマシアターども)グループ展
ナカジマプリンツ(ギャラリー犬養)グループ展
黒い森美術館 個展
政和アートFes ワークショップ
柴田 紀惠 Shibata Norie
1966年埼玉県生まれ札幌育ち。美術館スタッフ、イベント会社勤務を経て現在札幌市西区琴似でギャラリー付きカフェAMICA(アミカ)を経営。コンサートやアート系イベントの企画も多く手がけている。HP:フリースペース&カフェアミカ
瀬川 葉子 Segawa Youko
高橋 佳乃子 Takahashi Kanoko
鄭 英姫 Chung Younghee
私たちは本能的に、何かを美しくしたい、目の前の空間をいろいろな形で埋めてみたい、という衝動に駆られます。そして古くから、その衝動は、幸せを願う心と通じていました。馴染みの薄い韓紙工芸ですが、紙で作る生活用品である韓紙工芸は、昔から溢れんばかりの紋様で飾られました。紋様は、「幸せでありたい」、「健康でありたい」、「天寿をまっとうしたい」といった、様々な祈願を表すものです。生活の中に美があり祈願がある、三位一体の世界です。蝶の紋様は、韓国で幸せ、夫婦円満などの象徴として愛されてきました。私は韓紙工芸のもう一つの試みとして、喜々として飛ぶ蝶の世界を、ものの世界から切り離して思いっきり表現してみたいと思っています。自由自在に飛ぶ蝶の姿、そして、その幸せな瞬間を、感じていただければ幸いです。韓国生まれ。札幌市在住。韓紙工芸家。韓紙とハナの会主宰。
2007
国際韓紙デザイン公募展 特別賞 受賞
2008
織田有 企画(東京)
ギャラリーkyo 企画(仙台)
2011
織田有 個展(東京)
2013,15
グループむすびめ展(さいとうギャラリー / 札幌)
2015
暑中見舞 展(さいとうギャラリー / 札幌)
2016
虫 展(さいとうギャラリー / 札幌)
札幌切り絵の会などで体験教室などイベントに多数参加 韓紙工芸師範 道新文化センター講師 韓国チャム紙文化協会会員
日野間 尋子 Hinoma Hiroko (びょういんあーとぷろじぇくと代表)
1962年、北海道旭川市生まれ。1986年より個展、グループ展(札幌、東京)など多数。2000から2006年まで、ドイツ、オーストリアのギャラリーと契約、アートプロジェクトに参加。芸術療法士(音楽/美術)との共同制作を通して、臨床での“アートとケア” “アートと医療”それぞれの接点を求めるようになる。2008年、友人らと‘びょういんあーとぷろじぇくと’を立上げる。現在、札幌市内の病院(精神科)と富良野市の障がい者支援施設北の峯学園で創作支援を担当。日本美術家連盟会員。日本臨床美術協会(臨床美術士)。日本園芸療法普及協会(園芸療法士)。HP:GALLERY HIROKO
藤山 由香 Fujiyama Yuka
忘れていたことを、ふと思い出すように。こころにいつも美しい景色がありますように。
1974
北海道札幌市生まれ
1999
武蔵野美術大学短期大学部 通信教育部美術科油彩コース卒業
2003〜
ギャラリーミヤシタ(札幌)にて毎年個展を開催ほかグループ展等に参加
2014
New Point Vol.11(大同ギャラリー / 札幌)
COFFEE STAND 28
個展「手を振らずに」(ギャラリーミヤシタ / 札幌)
2015
個展「続いている」(ギャラリーミヤシタ / 札幌)
2016
New Point Vol.13(大同ギャラリー / 札幌)
個展「流れるもの」(ギャラリーミヤシタ / 札幌)
山田 恭代美 Yamada Kiyomi
1971年、北海道札幌市生まれ。1992年、札幌大谷短期大学美術科卒業。1992年より個展、グループ展など多数。シルクスクリーン版画技法を取り入れた絵画作品を制作。アクリル絵具によるペインティングと和紙のコラージュを併用し、刷りによる無機質な平坦さに深みのある空間を融合させている。四季折々の風景をモチーフに自然の持つ生命感や包容力を喚起させる作品づくりに取り組んでいる。
吉田 恭子 Yoshida Kyouko

映像・デザイン

中丸 大輔 Daisuke Nakamaru
井上 始子 Inoue Motoko
1966年札幌生まれ。グラフィックデザイナー。2013年より「びょういんあーとぷろじぇくと」のウェブやチラシのデザイン協力している。HP:Inoue Design Lab