ヤシの町は..

・ヤシという町はルーマニアの北東にあり、ブカレスト(首都)から410km、コンスタンツァ(黒海の港町)から460km、キシノフ(お隣のモルドバ公国の首都)から160kmのところに位置します。ヤシの町はルーマニアにおいて、文化と教育を中心とする最も古い町のひとつであると言われています。
・首都のブカレストからIC(インターシティ)という特急列車で約5時間、日本人からみれば410kmの距離に5時間もかかるなんて信じられないかもしれませんが、(自動車でも休憩しなければ同じくらいの時間で到着できます。)ヤシという主要な地方都市のおかげでICが存在するわけです。(AC:快速電車では7時間半かかります)
・ヤシはミハイ・エミネスクという有名な詩人を生み、ルーマニアではじめての大学が創設されたという背景もあり、教育と文化に力を入れています。ですから、医学・工学をはじめとして絵画やダンス・音楽・演劇・建築などあらゆる分野の学問を学びに地方の若者達が集まってくるのです。(ヤシ文化宮殿 ボランティア 松本陽子)


ヤシの町のシンボルは‘水牛’です


◆文化宮殿 (Palace of Culture)
ヤシの町の象徴となっているネオゴシック建築の総合美術館でイベントホールとしても貸し出しています。かつて皇太子邸だったこともあり、ヤシの駅からこの宮殿に突き当たるまでが町の中心となっています。この大通りはルーマニアの英雄、シュテファン・チェル・マーレという武将の名前が付いており、教会や劇場・お土産屋さんなどいくつもの観光名所を通るので散歩にはピッタリです。


◆国立劇場 (National Theater)
ヤシの国立劇場は150年程前にオーストリアから建築家を呼んで作られました。少し古く小規模な劇場ですが(客席およそ700)、内装はバロック調でべネチィアングラスのシャンデリアや金の装飾が施されており、オペラや演劇・バレエなどの公演を見ることができます。日本人のアーティストも度々参加されています。


◆植物園 (Botanic Gardens)
ルーマニアに娯楽は少なく、その中でもヤシが誇るテーマパーク?がこの植物園です。(クルージにもあります。)マイナス30℃にもなる長い冬に耐え、春を待ち望むヤシの人々にとって緑のある季節は宝石のように輝いて見えるのでしょう。


◆聖ニコラエ・ドムネスク教会 (St. Nicholas' Royal Church)
文化宮殿の敷地内にあるのではないかと思うほど近い場所にある、小さいですが修復も終わり、美しい教会です。というのも、このルーマニア正教(オルトドクス)教会は文化宮殿が皇居であった頃から存在し、かつては大司教教会でありました。(現在大司教教会はミトロポリアに移動しました。数十メートルしか離れていませんが。)


◆三聖人教会 (Church of the Three Hierarchs)
ルーマニアでも最も美しい教会の1つです。ここもルーマニア正教(オルトドクス)教会で、名前どおり3人の聖人を奉って?います。教会すべてに施されている大理石彫刻は素晴らしいものですが、風雨による激しい浸食の為、現在もユネスコによる修復チームが訪れています。この修復にはかなりの日数が必要なようで、当時の人々の職人技を再現できるかが大変楽しみなところです。


◆ミトロポリア教会 (Church of the Metropolitan)
現在のヤシのオルトドクス大司教教会です。大通りに面しているほうが実は裏手、中に入ってグルッと正面まで回ってください。すると素晴らしいモザイク壁画が現れます。ここにはセント・パラスキーパーという聖人の聖遺物があります。(ミイラです。)聖ニコラエ・ドムネスク教会から移動してきました。毎年10月14日はセント・パラスキーバーという祭日で、ルーマニア全国から参拝?客が訪れる為、前後2週間弱はヤシ中に屋台が並びます。屋外コンサート・おみやげ村・革製品村・ワイン村など、少し割安で買い物もできますよ。


◆ゴーリア修道院 (Monastery of the Golia)
ここは城塞修道院です。修道院の他、現在も城塞や見張り塔などが残っています。特に城塞は、鉄砲を設置する為の細長い穴があり、銃弾の痕も残っています。文献によると精神病院として機能していた時期もあるようです。現在老朽化と壁画剥離の為、本格的な修復作業に取り掛かりました。


◆バルボイ教会 (Church of the Barboi)
私がヤシで一番好きな教会です。これだけ教会があると、どこも一緒のような気がしますが、ここは外観も茶色と緑のアースカラーで大変落ち着きます。内部の壁画修復も完了しており、綺麗です。土曜日に訪れればかなりの確率で結婚式に遭遇できます。ただ教会前のベンチでボーっとしているのがよいのですが、受付の方々が大変親切で、閉まっている時間でも、「中に入っていきなさい。」と優しいのです。